演目紹介

三宅

東京都の三宅島神着地区に伝わる「神着木遣太鼓」をもとに、和太鼓ドンなりに舞台用のアレンジを加えた演目です。

一人一人の個性的な打ち姿で、どっしりと腰を低く構えた体勢から

単調ではあるものの力強いリズムを打ち込み続けます。

 

音と音の間。打ち手同士の呼吸。

それらが絶妙にあった瞬間に心に響く音が生まれます。

提供:今井悠資様
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ドン荒馬

青森県に伝わる今別荒馬踊りを舞台用にアレンジしたものを、さらに和太鼓ドンなりに再構成した演目です。

 

扇を大きく使い元気に可愛く踊るハネトと、力強くかつ勇ましく跳ねる馬がペアになって踊ります。

 

思わず体を動かしてしまいたくなるような明るいお囃子の音色に乗って踊り手たちが舞台上で飛び跳ね、駆け回ります。

提供:Tetsu様
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八丈太鼓

東京都八丈島に伝わる伝統芸能です。その昔流刑地であった八丈島には、多くの政治犯が流されてきました。流人たちは暇を持て余すなか、望郷の想いを胸に太鼓の音を響かせていました。

この演目は「本ばたき・しゃばたき」「ゆうきち」「樫立」といった3種類のベースとなるリズムに合わせて個人がオリジナルのリズムやフレーズを叩いていく演目です。また、他の演目とは異なり一台の太鼓を両面から打つペア感の強さがみられるのが特徴となっています。

提供:Tetsu様
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立命館大学モダンジャズバレエ部と共演した際に作られた、和太鼓ドン唯一のオリジナル演目です。長胴太鼓の力強く迫力ある音と締太鼓の鋭く芯のある音が、疾走感のある鬼気迫る響きを作り出します。

「これぞ和太鼓」といえる音と振動でみる人を惹きこみます。

提供:Tetsu様
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七頭舞

岩手県岩泉町に伝わる「中野七頭舞」をドンが舞台用にアレンジした演目です。

「中野七頭舞」は神楽舞の一部を取材し、家内安全・五穀豊穣・大漁などの祈りを込めて踊られています。

7種類の道具を用いて踊り手それぞれが個性を主張しつつ、耳馴染みの良いお囃子を聞いて息を合わせ、視線を合わせ、ひとつの踊りを作り上げます。

独特な衣装と道具、そして力強くも滑らかな動きは、華やかさだけでなくどこか神聖な雰囲気も漂わせます。

提供:Tetsu様
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ぶち合わせ太鼓

神奈川県三浦半島の海南神社に伝わる太鼓です。

 

その昔、漁師たちが豊漁を願い、地域の村々で1つになりどこの太鼓の音が大きいかを競いあったことから、別名ケンカ太鼓とも呼ばれています。

 

和太鼓ドンでは、さらに舞台向けにアレンジをしています。

1人ひとりが個性を見せつける場面、3人で1台の太鼓を代わる代わる叩く場面など、どの瞬間も目が離せません。

締め太鼓と長胴太鼓が息を合わせ、和太鼓ドンならではのぶち合わせ太鼓を作りだします。

提供:Tetsu様
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大川平荒馬踊り

本州最北端の町・青森県今別町大川平地区に伝わる踊りです。

荒馬踊りは、田植えを終えて田の神を天にお送りする際の「サナブリ神事」の一つとして踊られてきたもので、現在は毎年八月に行われる「荒馬まつり」で踊られます。

馬に扮した男性と、その手綱を取る女性がペアとなり、「らっせーらーらっせーら」の掛け声とお囃子に合わせて跳ねまわります。

毎年八月には地元にお邪魔して「荒馬まつり」に参加させていただくとともに、直接ご指導をいただいています。

提供:今井悠資様
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加賀太鼓

加賀藩二代目藩主であり前田家三代目当主である前田利常は、江戸太平の世に、日常的に小松城の庭に庶民を集めては宴を催していました。加賀太鼓はその際に奏されたことがはじまりとされており、現在は加賀温泉郷を訪れる人々をもてなす太鼓として打ち鳴らされています。

神事から派生した多くの太鼓と異なり、純粋に「楽しむ」がコンセプトとなる加賀太鼓は「廻り打ち」「一人打ち」「組太鼓」の3種類からなり、打ち込みにも様々なバリエーションが存在する太鼓です。

和太鼓ドンでは取り組み始めてまだ年月の浅い若い演目ですが、地元石川県小松市の皆様のご支援もいただきながら、「和太鼓ドンの加賀太鼓」を作り上げたいと思っております。

提供:Tetsu様
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さんさ踊り

「さんさ踊り」は岩手県盛岡市を中心とする旧南部藩に広く伝わる伝統的な盆踊りです。その昔この地に羅刹という鬼が襲来し人々を苦しめており、人々が三ツ石神社(盛岡市名須川町)の神に鬼神退散の祈願をしたところ、神は鬼を捕らえ、二度と悪さをしない誓いとして岩に手型を押させたということで、この時に人々が鬼の退散を喜んで岩の周りを「さんささんさ」と踊ったことが「さんさ踊り」の由来であるとされています。またこの「岩に手型を押した」ことが「岩手」という地名の由来であるともされています。

 盛岡市を中心に現在でも岩手を代表する伝統芸能として親しまれていますが、和太鼓ドンで伝承する「さんさ踊り」はそのうちの「三本柳さんさ踊り」です。

 ドンの「さんさ踊り」は一度廃絶し長らく行われていませんでしたが、京都府宇治市 さんさ宇治組の皆様のご指導のもと、2019年2月の第20回自主公演で久しぶりの再演を果たしました。

提供:Tetsu様
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秩父屋台囃子

 

埼玉県秩父地方で行われ、日本三大曳山祭りのひとつである「秩父夜祭」にて奏されるものを、和太鼓ドンがアレンジした演目です。


使われる太鼓は締太鼓、腹筋を使って叩く長胴太鼓、笛、鉦の4種類で、「テレテッケ」という独特なベースにのせて大人数で華やかに、祭りを楽しんでいるかのように、熱く熱く演奏します。

提供:今井悠資様
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